超音波について
超音波といえば、イルカやコウモリなどが会話をしたり、自分の位置を感知するのに利用している事がよく知られていますが、人間はどうでしょうか。
人の耳は20Hzから20,000Hzまで聞こえると言われています。
それ以上になると普通の聴覚を持つ人でも音としての感覚がなくなります。
この人の耳で聞き取る事のできる音波を可聴音、それ以上の高い周波数の音を不可聴音、または超音波と呼びます。
超音波は、いくら大きな音を出しても人の耳には聞こえませし、又、電磁波や放射線のように人体に影響を及ぼすこともありません。
このことから超音波は、様々な分野で応用がなされています。
その一つが超音波診断装置なのです。
超音波の特徴
- X線検査のように放射線を浴びることのない安全な観察法です。
- 人体に無害ですから、繰り返し観察できます。
- 従来、X線では観察できなかった軟部組織(筋・腱・靭帯など)の損傷も観察できます。
- 肉離れのような軽度な筋損傷についてはMRIより分解能に優れています。
- 生体組織への影響はありませんので妊婦の方や高血圧の方でも安心です。
症例
(画像をクリックすると拡大表示します)
左中足骨基底部骨折
52歳 男性
軽度の骨折線も写ります。
左中足骨基底部骨折
64歳 男性
転移の大きい骨折も、もちろん写ります。
右橈骨遠位端骨折スミス型
(若木骨折)
12歳 女性
若木骨折のスミス型です。
オスグッドシュラッター病
13歳 男性
脛骨粗面に輪郭不整像を認める。
変形性膝関節症
78歳 女性
半月板が逸脱(亜脱臼)し半月板を包み込むように骨棘が形成されている。